投稿日
2025.11.30
カテゴリー
ブログ記事
ライター
zenrintokai-user
【工務店向け】良い見込み客を集めるSTP分析の基本|Web集客に効くターゲット設定のやり方
家づくりを検討するユーザーの行動は年々複雑化し、
Instagram・YouTube・検索・比較サイトなど、入口が多様になっています。

その結果、工務店の現場ではこんな悩みが増えています。

広告を出しても「質の良い反響」が取れない

GA4を見ても改善点が見えない

HPのどこを直すべきか分からない

SNS発信の軸がブレる

「誰に向けての発信か」が曖昧になっている

これらの根本原因の多くは──
STP分析(誰に・何を・どう届けるかの整理)が曖昧なこと
に起因します。

この記事では、マーケティングの基本であるSTP分析を
工務店のWeb集客で “今日から使えるレベル” に噛み砕いて解説 します。

STP分析とは?工務店が最初に整えるべきマーケ戦略

STP分析は、マーケティング戦略の中心となるフレームです。

  • S:Segmentation、セグメンテーション(市場を細分化する)
  • T:Targeting、ターゲティング(細分化した市場の中で狙う相手を決める)
  • P:Positioning、ポジショニング(どんな立ち位置で選ばれるかを決める)

STPは、家づくりでいえば基礎工事のような存在。
ここが曖昧なまま広告・SNS・HP改善を行うと、どれだけ頑張っても成果が出ません。

逆に、STPが整うと──

  • Web集客のブレがなくなる
  • コンテンツの方向性が決まる
  • 良い見込み客が自然に集まる
  • ターゲットに刺さる“言葉”が生まれる
  • GA4を見た時に改善ポイントが明確になる

など、すべての施策が一気につながります。

 

S(Segmentation)市場を分類する|工務店が使うべき5つの軸

STPの最初の要素である「S=市場分類」は、“自社の周りにはどんな種類のユーザーがいるのか” を整理する作業です。

工務店の場合、以下の5つの軸で分類すると、Web集客に必要なユーザー像がとても明確になります。

① デモグラフィック(属性)

  • 年齢(25〜35歳 / 35〜45歳)
  • 家族構成(共働き / 子育て / 二世帯)
  • 世帯年収(500万〜800万 / 800万〜1200万)
  • 住宅予算(2500〜3500万 / 4000〜5000万)

例:30代前半・共働き・子ども2人・予算3000万前後

---------

② ジオグラフィック(地域)

  • 施工エリア内/外
  • 都市部/郊外
  • 車移動が前提の地域か
  • 土地相場

例:富士市・富士宮エリア × 車移動が中心

---------

③ サイコグラフィック(価値観)

  • 自然素材が好き
  • デザイン優先
  • 性能にこだわる
  • 暮らしやすさ・収納重視
  • コスパ重視
  • 建築家との家づくり志向

例:自然素材 × デザイン × 家事ラク動線

---------

④ ビヘイビア(行動)

  • Instagramで情報収集
  • YouTubeでルームツアー視聴
  • SUUMO/比較サイトを使う
  • 資金計画を重視
  • 中古+リノベを検討

例:インスタ中心でナチュラルな暮らし系投稿を保存しているユーザー

---------

⑤ 工務店特有の軸:家づくりの“温度感”

一般的なマーケティングにはあまりありませんが、工務店のWeb集客では最重要です。

  • 浅い層(探し始め)
  • 中間層(候補を3〜5社に絞った段階)
  • 深い層(相談会参加を検討)

温度感によって“見るページ”も“反応する広告”も変わるため、Segmentation に含めて整理すると圧倒的に施策の精度が上がります。

 

T(Targeting)狙う相手を決める|ターゲット設定の3ステップ

セグメントで市場の種類を整理したら、次は 「誰を狙うか」 を決めます。

工務店で反応が良い会社は、例外なく ターゲットが明確 です。

STEP1:各セグメントの中から“優先順位の高い層”を選ぶ

例:

・自然素材 × 共働き × 子育て
・デザイン × 性能の2軸を求める層
・土地なし × 中古+リノベ希望の層

STEP2:その層の“最も重要な価値”を1つ決める

例えば…

・「自然素材の心地よさ」
・「家事ラク動線」
・「安心できる性能」
・「無理のない資金計画」
・「中古購入+リノベの専門性」

価値が明確になると、言葉がブレなくなります。

STEP3:Web・広告・SNSの“発信軸”をその価値に合わせる

例:
ターゲットが「自然素材×子育て世代」なら──

・HPの導線 → 施工事例(自然素材)へ流す
・ブログ → 無垢材・漆喰の魅力
・SNS → ナチュラル暮らし系
・広告 → 自然素材×子育てのクリエイティブ
・GA4 → 自然素材系ページの滞在時間を見る

ターゲットから逆算して施策を整えるだけで、反響の質が一気に変わります。

 

P(Positioning)どんな立ち位置で選ばれるかを決める

P(ポジショニング)は“あなたの工務店は何の専門家なのか?”を決める工程です。

ポジショニングが曖昧だと…

・Webサイトの言葉がぼやける
・SNSの内容が毎回違う
・広告のCTRが低い
・同じような会社に見える
・最終的に“価格勝負”になる

今のユーザーは多様で、
“単一の強み”だけでは他社と差別化しづらい時代 になっています。

そこで重要なのが、2〜3つの強みを掛け合わせて、独自の価値をつくること。
また、ターゲットの価値観は1つではないため、掛け合わせるほど「この会社は自分向けだ」と感じてもらいやすくなります。

 

STP分析があるとGA4で“見るべき数字”が明確になる

多くの工務店が「WEB集客強化のためにGA4を見ても何を改善すればいいか分からない」と感じます。

その理由は──
数字を“誰のための数字か”分からないまま見ているから

STPがあると、GA4の数字は「意味」を持ちます。

例: 自然素材 × デザイン重視の子育て世代をターゲットとした場合

この層が知りたい情報は“素材の安心・暮らしやすさ・見た目の世界観”。
よって見るべき指標は以下に変わります。

・自然素材系ページの滞在時間
・施工事例(ナチュラル系)の回遊数
・Instagram(自然素材投稿)からのセッション
・モデルハウスページのエンゲージメント
・自然素材系ブログの閲覧数と離脱率

アクセス数ではなく、
“価値観に合うページをきちんと見てもらえているか?” が焦点になります。

 

オススメツール

GA4は便利。でも“慣れるまで”が大変。
GA4はとても高機能で便利なツールですが、操作に慣れるまで少し時間がかかります。

「流入状況を確認しようにも、どこを見たらいいかわからない」 「数値の意味がわからず、分析が止まってしまう」

そんな時におすすめなのが、Gabit(ガビット)です。

アナリティクスを簡単に。 自社比較、エリア比較、業界比較を極限まで分かりやすく!を叶えるツールです。

数字を見るだけで終わらせず、“改善に使えるデータ”に変える。Gabitなら、工務店の集客改善をもっと効率的に進められます。

詳しくはこちら → https://gabit.info/

 

まとめ|STPが整うと、Web集客は迷わなくなる

・工務店のWeb集客は情報が複雑化している今ほど「STP分析」が重要
・S(市場分類)を正しく行うと、ユーザー像がクリアになる
・T(ターゲット設定)が明確だと、良い見込み客が集まる
・P(ポジショニング)で“何の専門家か”を示せる
・STPがあるとGA4の数字が意味を持ち、改善が早く進む