投稿日
2025.04.20
カテゴリー
ブログ記事
ライター
zenrintokai-user
【GA4活用ガイド】「ホームページ、まずはどこを直す?」の答えは「ユーザーの行動」にあります。
「ホームページからの問い合わせが少ない」
「イベントの集客がうまくいかない」
「でも、何をどう改善すればいいか分からない…」

こんなお悩みを抱える工務店の方は多いのではないでしょうか?
最近ではSNSや動画など、情報発信の手段が増える一方で、自社の価値観を自分たちの言葉で伝えられるホームページの役割はますます重要になっています。
でも、何となく手を入れるだけでは成果にはつながりません。

そこで今回は、ホームページ改善の“第一歩”として活用したい「アナリティクスのユーザーエクスプローラー」について、分かりやすくご紹介します。

なぜ、アナリティクスを活用すべきなのか?

「ホームページを改善しようと思っても、何から手をつけたらいいのか分からない…」この状態のときに、「ページを増やす?」「バナーを変える?」「写真を入れ替える?」「いっそのことリニューアルする?」どれも間違いではありませんが、まず「方法」から検討に入る方は要注意です!!

ホームページをやみくもに変えても成果が出づらいのが現実です。

ホームページ改善において、まず押さえるべきこと。
それは──「現状を知らずして、改善はできない」というシンプルな原則です。

だからこそ最初にやるべきことは「現状をデータで知ること」です。
そしてそれを行うために必要なのが、ホームページ上の“見えないお客様の動き”を、数字として“見える化”してくれる、Googleアナリティクス(GA4)です。
アナリティクスでは、ホームページに来た人の数だけでなく、
・どこ経由でホームページにきたのか(検索?広告?SNS?)
・どのページをどの順で見たのか
・各ページの滞在時間や離脱のタイミング
といった、ユーザーの行動を具体的に把握することができます。
改善のヒントは、アクセス数ではなく「どんな人が、ホームページのどこをどう見て、なぜ問い合わせしてくれたのか?」を知ることにあります。
  

これを活かすことで、例えば...
・効果のある広告だけに予算を絞る
・反応のいいホームページ導線を強化し、反応が無い部分を改善
・見込み顧客がどのページで離脱しているのかを見極めた改善
・「お客様目線」の本当の課題発見
など、改善の精度がぐっと高まります。

  
とはいえ、アナリティクスにも様々な指標があり、難しさを覚える方も多いことでしょう。

今回は、「ホームページを改善するのに必要な情報を得る」ためにぜひ活用していただきたいアナリティクスの「ユーザーエクスプローラー」をご紹介させていただきます。

 

「ユーザーエクスプローラー」とは?

アナリティクスの中でも、ホームページ改善にとくに役立つのが「ユーザーエクスプローラー」です。
これは、「1人のユーザーが、サイトの中をどのように回遊しているのかを時系列で確認できる」機能です。全体で集計した時には見えなかった、具体的な行動を把握することができるようになります。

実際に見られる情報として
○○日の△△時にホームページに訪れたユーザーが何のサイトから訪れて、どんなページをどんな順番で、どれくらいの時間をかけて閲覧したのか。
などが挙げられます。

つまり、ホームページを訪れたユーザーが「どんな関心を持ち」「何を見て何を判断したか」が一連で手に取るように分かるようになります。

 

特に注目すべきは「お問い合わせしてくれた人の行動」

ユーザーエクスプローラーを使用すれば、ユーザー一人一人の行動を具体的に追いかけることができる。つまり、お問い合わせをしてくれた人がどんな行動を取っているか。これを追いかけることも、もちろんできます。

そして、ホームページの改善を現状を知ったうえで行って頂くために見て頂きたいのがその「実際に「お問い合わせ」してくれたユーザーの行動パターン」です。

例えば、あるユーザーが
1.Google検索から流入
2.TOPページを閲覧
3.施工事例一覧ページを訪問
4.不動産一覧ページを訪問
5.モデルハウスページを閲覧
6.資料請求ページから送信
と行動していた時、このようなホームページ上のゴールに繋がった「成功パターン」を知ることで、ほかのユーザーも同じルートへ誘導していくことが検討できるようになります。逆に、似たルートをたどっていても、資料請求ページに至らなかったユーザーもいます。この差を検討していくことでどこで躓いてしまっているのかも見えてきます。

 

ユーザーエクスプローラーの使い方

ここまでお話してきたユーザーエクスプローラーを活用していただくために手順を解説していきます。

まずは普段開いていただいているように、会社のアナリティクスページを開いてください。下記のURLからも開いていただけます。https://analytics.google.com/analytics/web/?hl=ja

 

普段活用していなく、ホームページにGoogleAnalyticsが入っているか分からない方は、以前弊社ブログにて、その確認方法を解説しておりますので、こちらをお読みいただけますと幸いです。https://zenrin-tokai.co.jp/marketing-labo/post-3152/

 

  1. 画面左、ホーム、レポート、探索、広告の内「探索」をクリック
  2. テンプレートギャラリーの中からユーザーエクスプローラーを探し、クリック

 

  1. 見たいユーザーの青文字になっているユーザーIDをクリック

ユーザーエクスプローラーでは、ユーザーをIDで識別し、ユーザー1人ひとりの行動を時系列で可視化できます。

 

  1. 表示されたユーザー行動の中で、詳細を確認したい項目をクリック
  2. その行動の詳細を確認する

これで完了となります。

最後のステップ②に関しては、アナリティクス上での設定がなされていないと表示されません。ここに何も表示されなかった会社様は、ユーザーの「何」を見ていきたいのかを含めて、ホームページの制作会社様にご相談くださいませ。

初期の設定段階では、最後のステップ①まで、どれくらいページ遷移し、どれくらい滞在しているのかを確認いただけます。(お問い合わせの有無に関しては「キーイベント」の設定がなされている必要があります。)

 

ユーザーエクスプローラーから見る改善案の実例

ユーザーエクスプローラーの活用によって見つかったホームページ改善の例をいくつか共有させていただきます。

①よく見られるページなのに、離脱も多い
【ユーザー行動】
Google検索 >> TOPページ >> 施工事例ページ >> 平屋の施工事例 >> 施工事例ページ >> ガレージハウスの施工事例 >>「離脱」 計6分30秒

【仮説】
施工事例には興味を持ってくれている。しかし、次の行動が見いだせずに離脱
【改善案】
施工事例ページにも「資料請求」への導線を確保。各事例にはその事例に合う次への導線を検討。

 

②お問い合わせをする人が必ず見るページ
【ユーザー行動】
広告 >> TOPページ >> 施工事例ページ >> 二階建ての施工事例 >> コンセプトページ >> 基本性能のページ >> 性能セミナーページ >> セミナー申込みフォーム >> 「送信」 計8分

【仮説】
申し込み前に、この会社の特徴をきちんと確認している。
基本性能のコンテンツとそれを深ぼれる接点があるということが申込みの後押し材料になっている
【改善案】
基本性能ページでその性能を体感できる「モデルハウス」の訴求を強める。
ページ下部に相談内容を明確にしたバナーを設置。
施工事例から性能ページへの導線を強化する。

お問い合わせした人の傾向、しなかった人の傾向、今度来場するあの人はどんなことを見ていたのか...活用方法は様々かと思います。

 

まとめ

ホームページ改善において大切なのは、見た目やページ数ではなく、「ユーザーがどう動いたか」を理解することです。
 
ユーザーエクスプローラーを使えば、ただの「アクセス数」では見えなかった“人の動き”が分かります。そしてその動きこそが、ホームページ改善のヒントそのもの。

なぜそのページで離脱したのか?なぜ問い合わせをせずに戻ったのか?
その"理由"を探るには、データを基に仮説を立て、実際に改善を試して検証することが大切です。「問い合わせに至った人」の動線には、【コンバージョンに導く“成功の型”】が詰まっています。

今回ご紹介したようにユーザーエクスプローラーを活用するには、適切な設定を行う必要があります。設定が完了した以降のデータしか閲覧できませんので、ホームページの制作会社様にお早めにご相談くださいませ。

アナリティクスの初期設定や、ユーザーエクスプローラーの活用方法など、
「自社だけでは難しい…」という場合は、ぜひゼンリン東海にご相談ください。
また、アナリティクス活用方法やみるべき指標については、弊社で配信しておりますブログにて確認いただき、お役立てください!

 

あわせて読みたい!GA4の見方をもう一歩レベルアップ

ユーザーエクスプローラーは“個別の動き”を見るのに最適な機能ですが、アナリティクスには他にも“全体傾向”や“改善ポイント”を見つけるための機能がたくさんあります。ここでは、次に読んでいただきたいおすすめ記事をご紹介します。

・【初心者向け】GA4(Google Analytics4)の基本的な使い方と見方を解説
→ GA4にまだ慣れていない方や、「ユーザーエクスプローラー以外にもどこを見ればいいの?」と感じた方におすすめ!初期設定〜基本指標の読み解き方までを丁寧に解説しており、全体像をつかむのに最適です。

・GA4の各メディアの流入元を把握するなら!ユーザーが初めてサイトへ訪問した”ユーザー獲得”状況を知る重要性
→ 「どの集客チャネルが問い合わせにつながっているのか?」を知りたい方におすすめ!初回訪問時のユーザー獲得チャネルを可視化することで、広告・SNS・自然検索それぞれの貢献度を見極め、投資の最適化が図れます。

・HPからお問い合わせがない。そんな時、チェックすべきたった2つのこと。
→「アクセスはあるのに反応がない」そんな時にこそ読んでほしい実践記事。
ユーザー行動を見た上で、“問い合わせに至らない根本原因”に気づける視点を提供します。フォーム設計や動線に不安がある方は要チェックです。